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配偶者の浮気が原因で離婚を決意した場合、どのような方法で相手に慰謝料を請求すればよいのでしょうか。離婚を成立させるまでのプロセスや、離婚のメリットやデメリットなどを解説していきます。

あの行為を見つけてしまった日、離婚をして慰謝料を請求することにしました
なんとなく配偶者の行動が最近おかしいと思い、こっそり携帯のメールを見たら浮気をしていたことが発覚!しかも何度も繰り返ししている様子・・・。
相手への信頼がなくなってしまい婚姻関係をこれ以上続けるのは無理、離婚して不当な行為を受けたからには相手とその浮気相手に慰謝料を請求したい、と思うことは当然です。

 

慰謝料の相場は?

慰謝料の全体的な相場金額は100~300万円と言われていますが、浮気や不倫などの不貞行為をした場合は100~500万円と比較的高くなり、200万円程度が相場のようです。ただし一度きりの浮気や風俗に行った程度では慰謝料の請求が難しかったり、減額されることもあります。

 

浮気や不倫での離婚は実は多い!?誰にも聞けない離婚事例と統計データ

 

<離婚原因ランキング>
男性 件数 女性 件数
1位 性格が合わない 11,277 性格が合わない 21,446
2位 異性問題 3,193 暴力をふるう 14,167
3位 精神的に虐待する 2,797 生活費を渡さない 12,460
4位 家族・親族と折り合いが悪い 2,744 精神的に虐待する 11,381
5位 性的不調和 2,288 異性問題 10,789

裁判所が提示する『婚姻関係事件数』という統計です。
どちらも1位は断トツで「性格が合わない」です。
浮気や不倫の「異性問題」は夫の場合は2位、妻は5位に入っています。昔は「浮気は男がするもの」でしたが妻の浮気が増えたのでしょうか。件数としては女性からの申立て件数の方が圧倒的に多いので、そうとも限らないようです。
また夫が家計を支えていることが多く、離婚しても夫側は経済的にも困窮することが少ないため、妻が浮気をしている場合は夫側からすぐに離婚を切り出すケースが多いのでしょう。

参考:https://ricon-pro.com/columns/10/#離婚原因ランキング1位は性格の不一致|では2位は?

<浮気による離婚事例>
(事例1) 妻から夫に離婚を切り出した事例
40代後半夫婦、結婚期間20年以上、子ども2人
内容:結婚以来、夫のDVが繰り返され、数年前に夫の浮気と相手の女性が妊娠し中絶手術を受けた事実が発覚。
妻は夫に対する信頼感を失い、離婚を決意し別居。離婚調停を申し立て、調停離婚が成立。
慰謝料700万円を獲得し、夫名義の生命保険料を妻へ変更し、年金分割を行うことを承諾。

参照
http://www.waon-rikon.com/kaiketu/19810/

 

(事例2) 妻から夫に離婚を切り出した事例
30代夫婦、子ども2人(小学生)
内容:夫のメールやカバンの中身から、夫が職場の女性と不倫関係を繰り返し、旅行もしていることが発覚。妻は夫から慰謝料のほか、養育費、財産分与もしっかりもらう約束で離婚成立。
離婚後、相手の女性にも慰謝料を請求し承諾を得る。

参照:http://furin.ogatamikiko.com/case/archives/191

 

(事例3) 夫から妻に離婚を切り出した事例
夫40代、妻30代、子どもなし
夫は以前から妻が浮気を繰り返していたことを把握していた為、離婚にむけて妻の携帯メールなどから証拠を入手。妻に対し離婚と慰謝料を要求。妻は専業主婦だったが、妻の貯金から財産分与50万円と、妻の両親に慰謝料30万円を支払ってもらうことで協議離婚が成立。

参照:http://www.eastways.com/entry/manual174/

不貞行為での離婚、慰謝料請求のステップバイイステップ
協議離婚に向け話し合い
まずは協議離婚に向けた話し合いをします。
相手に対し浮気の事実を突きつけて離婚を切り出し、相手と不倫相手に対する慰謝料の要求額を伝えます。そのほか財産分与、離婚後の婚姻費用や子どもがいる場合は親権や養育費なども決めます。

 

別居している場合は内容証明郵便を送付

相手が別居している場合、不倫相手とすでに暮らしている場合などは、まず携帯メールなどで「離婚したいので慰謝料を請求したい」という内容を送ります。返信がない場合は「内容証明郵便」を相手に郵送します。

もし話し合いで協議離婚が成立した場合、離婚届けを提出する前に慰謝料など離婚の際に取り決めした内容を「公正証書」に残しておきましょう。

 

離婚調停の申立て

配偶者(相手方)が話し合いに応じない場合、また金銭面で合意しない場合は離婚調停の申立てを行います。
相手方の住所地の家庭裁判所に「夫婦関係調整申立書」を提出することにより申請します。
調停の話し合いにより、慰謝料や養育費、財産分与といった金銭面や、親権の内容など離婚全般の問題について取り決めます。

 

離婚訴訟の提起
調停でこちらの希望する条件が受け入れられず、調停不成立となった場合は次の法的手段として離婚訴訟を起こし、裁判により離婚問題と慰謝料の解決を図ります。

同情は危険。何度も浮気を繰り返すクズに見切りをつけやるべき事
・浮気の証拠を集める
浮気をしていることは確実なのに、問い詰めてもシラを切られることがあるかもしれません。
法律上の「不貞行為」は世間一般が思う浮気よりも「肉体関係があること」という限定的な意味合いがあります。「食事をしていた」「手をつないでいた」というくらいでは不貞行為として認められません。
慰謝料を取るには、確実に男女の関係があるという証拠が必要です。携帯に残された浮気相手とのメールのやり取りや旅行の写真、可能であればラブホテルに2人が入る写真などを撮影します。

・財産を把握する
こちらが離婚を切り出すと、相手が慰謝料や財産分与をなるべく低くおさえるために貯金などを隠そうとする可能性があります。その前に銀行口座や不動産など相手の財産をある程度把握しておきましょう。

・離婚後の生活をシミュレーションする
離婚が成立しても、慰謝料や婚姻費用が希望額に満たず、場合によっては生活が大変になることがあるかもしれません。離婚後はどこに住むのか、子どもの学校はどうするのか、など考える問題は色々でてきます。
離婚後の生活をシミュレーションし、冷静に金銭面やその他事項を現在と比較してみましょう。それよりも浮気をされた精神的苦痛が大きいと思うのならば、離婚に向けて準備をしましょう。

・弁護士や専門機関に相談する
離婚調停や離婚訴訟を起こし、納得のいく条件で離婚を成立させることは一人では難しいものです。
無料の法律相談をしている弁護士や、各自治体で法律相談を開催することもありますので、慰謝料をどれくらい取れるケースであるかを相談してみるとよいでしょう。
有利に離婚を進め、確実に慰謝料を取るには弁護士に依頼した方がよいこともあります。

実際に離婚を経験した方は、「結婚は簡単だけれど離婚をすることは大変」とよく言います。また離婚後の生活も良くも悪くも一転するでしょう。
一時的な感情だけではなく、自分の将来にとって何が最適化を十分考え、それでも離婚を決意したなら冷静に着々と準備を進めましょう。

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