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夫婦には「平穏・円満な共同生活を送るという権利」があり、この権利を侵害する不貞行為をしてしまうと、離婚となった際に慰謝料を請求されることがあります。不法行為をした側は合意した慰謝料を支払わなければなりませんが、ケースによっては高額になることもあります。

資力不足で慰謝料の一括支払いが難しい場合、分割で支払うことは認められるのでしょうか。

 

法外な慰謝料!分割にするとこんなメリットがあります

 

離婚慰謝料の額が膨らみやすいのが、不倫浮気が離婚原因となるケースです。
不倫は、被害者が受ける精神的苦痛が大きいと認められやすく、婚姻期間や浮気の期間、具体的内容、頻度、不倫相手との年齢差などの要素によって増額されがちです。

不倫がバレてしまい、配偶者から高額の慰謝料請求書を突き付けられるなんてこともあるかもしれません。
もちろん法外な金額にむやみに応じる必要はありませんが、それでも離婚慰謝料の相場は100万円~300万円程度。家庭裁判所による統計資料によると、婚姻期間が10年前後で、不倫が直接原因で離婚に至った場合、慰謝料の平均的な額は400万円前後と、一括で支払うには大きな額です。
自分の落ち度は認めるので、慰謝料を払う気持ちはある、でも払ったらその後の生活ができなくなる。そんなときは分割で支払うことができます。

慰謝料の分割支払いは、支払う側には一気に大きな額を払う負担が軽減される、資金繰りが楽になるというメリットがあります。
また、受け取る側としても、相手の資力に応じて分割を認めることで、慰謝料の総額を大きく引き下げなくて済むことになります。

 

離婚の慰謝料の分割はあなたでもできる?認められるのはこんな人

 

慰謝料の支払いは、当事者間で支払方法について協議をして合意を得られさえすれば、分割払いが認めらます。
基本的には一括請求されることが多いですが、現実問題として現金を持っていない人から取ることはできないので、一括支払いを希望している人でも最終的に分割払いを認めてくれることが普通です。

ただし、分割にするのは慰謝料請求者からするとリスクでもあります。
実際、分割による慰謝料支払いの約束は最後まで守られないことが多くあると言われています。
分割支払いをスムーズに認めてもらうためには、分割による慰謝料の支払いが単なる口約束で終らないように誠意を見せることが鍵になります。
しっかりとした契約書を作成する、万が一支払いが止まってしまったときに備える文言を入れることに快く応じるなど、相手が安心するような手続きを自ら提案してあげると良いでしょう。

 

慰謝料の分割は意外と簡単。認められた人が進むべき円滑ステップ

 

離婚慰謝料の支払いを分割にしてもらうのは難しいことではありません。払いたいけれど金銭的に厳しいことを、協議にて配偶者に認めてもらえれば良いのです。
大事なのは分割を認めてもらうことではなく、その先です。
今後のやり取りを円滑にするために、慰謝料の額や支払方法などが決まったら、示談書などの契約書類を作成しましょう。

書類を作成する意味は、協議により合意した内容について証拠を残しておくためです。
後から新たな紛争を起こさないようにするのが一番の目的なので、詳細まで詰めて作らなければなりません。
作成した日にちや合意金額、支払方法だけでなく、支払わなかった場合の措置や連帯保証人をどうするかなど、記載しておくべき内容は多岐にわたります。
また、慰謝料の支払いが分割となる場合は支払い履行の安全性を高めるために、公正証書契約を交わすのが一般的です。
必要以上に不利な条件を課されたり、想定してなかったトラブルに後々巻き込まれたりすることのないよう、協議離婚であったとしても書類の作成にあたっては、専門家に相談して回答を得るのが良いでしょう。
離婚問題の経験豊富な弁護士回答をもとに作成するのが安心と言えます。

 

離婚の慰謝料の分割はこの手順で、今すぐ!時間は限られています

 

分割支払いで合意できたら、ぐずぐずしていて相手とさらなるトラブルを引き起こしてしまわないよう、早急に文書作成の手続きに入りましょう。

離婚慰謝料を分割で支払うときには、強制執行認諾約款付公正証書の作成を行うのが一般的です。
公正証書は法律上での取り扱いとなる公文書です。これがあれば、慰謝料の支払い契約について履行されないとき、強制執行という債務者側の財産差し押さえを、裁判の手続きをしないでも行なうことができます。
公正証書には、「期限の利益喪失約款」も付けます。
期限の利益喪失約款とは、分割払いが1回でも滞れば、その時点で不払い分と全残額を請求できる約束です。財産分与の分割払いの場合にも盛り込まれることがあります。
これがなければ、分割払いの支払い日ごとに強制執行の手続きが必要となり、それは時間的にも費用的にも負担が大きく、現実的ではありません。
期限の利益喪失約款さえいれておけば、一度の手続きで済みます。

慰謝料の支払いを分割にするのは、請求者側にとってはリスクなのです。
円滑に分割に応じてもらう得策は、支払いが止まってしまうかもしれないという不安を軽減させること言えます。
支払う意思があることを示し誠意ある対応で、相手の理解を得られるよう努めましょう。

御器谷法律事務所「離婚の法律相談」
<http://www.mikiya.gr.jp/divorceAns07.html>

アディーレ法律事務所「浮気・不倫の慰謝料の相場は?」
<http://www.adire-isharyou.jp/special/01/>

婚姻費用@合意書サポート「慰謝料の支払方法」
<http://www.rikon119.jp/14150637463937>

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