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離婚後にしばらく同居することは可能?リスクなどを徹底解説!
離婚が成立しても、住居がなかなか決まらないといった理由で、離婚後もしばらく同居することはできるのでしょうか。また離婚後も同居を続けることでどんな問題が生じるのでしょうか?
離婚後の住居が見つからない!しばらく同居することは可能?
基本的に離婚後に同居を続けることは可能です。
妻や子供への虐待などで、裁判所から保護命令が出された場合は例外ですが、本人同士の合意があれば同居することは可能です。公的な取り決めなどは不要です。
実際に、離婚しても同居している元夫婦はいます。
婚姻関係は解消したいけれど、子どものために生活費などの金銭面の負担を考え今までと同じ生活を続けた方がよいという選択もあります。子どもにとっても、急に環境が変わらずこれまでと同じ生活を送れるというメリットもあるでしょう。
一緒に住み続けることで伴うリスクや注意点
公的援助が適用されない
離婚後に同居を続けることの問題点は、国や自治体から受けられる援助の対象から外れるものがあることです。
- 児童扶養手当
児童扶養手手当は、母子家庭など父母が離婚などで父または母の一方からしか養育を受けられない家庭などの児童のために、地方自治体から支給されます。手当は所得に応じて支給額が決まります。父母が同居し生計を同一にしている場合は適用されません。
- 扶養控除
所得があり納税の義務のある者に扶養親族がいる場合、所得金額から一定の金額を差し引くことができる税制度です。
夫が妻と子どもの扶養者であった場合、離婚しても夫が子どもの親子関係は変わらないため、扶養を継続する場合はそのままですが、妻は離婚によって配偶者でなくなるため扶養対象から外れます。
戸籍上の妻でなくても「内縁の妻」であることを証明できれば扶養控除は受けられます。しかし内縁関係というのは、将来的にお互い婚姻の意思があるのが普通であり、婚姻関係を解消し同居しているだけでは認められることが難しいでしょう。
- 生活保護
離婚後に母子家庭になることを前提に、離婚前に生活保護申請をすることはできます。しかし生活保護は世帯ごとの支給となりますので、離婚後も元夫と同居をしているのであれば支給の対象にはなりません。
- 偽装離婚を疑われる?
離婚をする際、夫の資産を財産分与や慰謝料として受け取っている場合、離婚後も同居していれば偽装離婚を疑われる可能性があります。
偽装離婚の事例として、たとえば夫が債権者から財産の差押えを逃れるために、離婚して財産を配偶者に引き渡すことがあるからです。いちど受理された離婚自体は無効になりませんが、法律的、税務的に問題になることがあります。
また国や自治体から児童扶養手当などの手当てを受けるため、住民票だけを異動して離婚後も同居を続けそれが発覚した場合、偽装離婚、不正行為と見なされます。
- 養育費を減額される可能性
離婚時に養育費の取り決めをしたとしても、同じ家に住んでいる間はある程度生活が保障されます。そのため、元夫から養育費が減額されたり支払われないことがあるかもしれません。
こんなところなら比較的すぐに引越しやすいです
- 公営住宅
母子家庭の場合、家賃の安い公営住宅に優先的に入居できる「母子家庭市営住宅優先入居」制度がありますので、比較的はやく入居できることが多いでしょう。
ただし全ての自治体にこの制度があるとは限りません。役所の担当者に確認しましょう。
- マンションを購入する
母子家庭や低所得者世帯の増加により、公営住宅も抽選倍率が高くなっているため入居待ちのことも多いかもしれません。
仕事をしていて一定の収入がある場合、中古マンションを購入した方が良いこともあります。
次々の住宅ローンの支払いが賃貸アパートの家賃よりも安くなることがあり、母子家庭世帯は住宅手当をもらえますので、実際に購入している人はいます。
マンションであれば自由にリフォームできますし、公営住宅や一般的な賃貸アパートよりも広くて快適に過ごせるでしょう。
将来的に資産として子どもに残すこともできます。
住宅ローンの審査に通るかどうか心配な方は、いちど不動産仲介業者に相談してみてはいかがでしょうか。
女性向けに積極的に親身になって紹介してくれる業者もあります。
- 近くの公的機関・不動産業者に相談する
各都道府県には厚生労働省が管轄している「母子家庭等就業・自立支援センター」があります。
一人親家庭の自立支援を図るため、雇用や住居などさまざまな相談やアドバイスを受け付けています。自治体の福祉課などに相談してもよいでしょう。
また、直接お近くの不動産業者に行き「敷金礼金なし」など母子家庭世帯向けアパートがないかを相談してみましょう。
自分や子どもの扶養関係が変わらないのであれば、離婚した後も生活を変えず配偶者と同居することはできるでしょう。しかしそれが長期に及ぶ場合はどのような問題が生じるかわかりません。逆に子どもにとって精神的負担をかけるかもしれません。
できれば離婚前に様々な準備や手続きを完了させ、新たな気持ちで新生活をスタートさせましょう。