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「夫や妻との関係が冷え切ってしまったので早く離婚したい」そう考えてすぐに相手に離婚したい旨を伝えて手続きに持ち込もうとする人もいるでしょう。しかし、自分に少しでも有利な条件で離婚するためにも、まずはじっくり証拠集めをすることが先決です。

 

証拠があると有利になるのはこんなとき

証拠があるよいのは、浮気・不倫やDV・モラハラなどで慰謝料を請求するときです。これらが原因で調停や裁判になったとき、有力な証拠があれば確実に離婚に向けて手続きを進めることができます。浮気や不倫の証拠が揃っていれば、相手と顔を合わせることなく弁護士に全部任せて離婚ができることも大きいです。もし、相手とやり直したいと思った場合でも、証拠があれば夫と浮気相手が二度と会わないように転居や退職・転職を要求し、浮気の再発防止にも役立てることができます。

また、養育費や財産分与を要求するときにも証拠の存在は重要です。預貯金通帳や給与明細・不動産の登記簿謄本など、夫の財産状況が分かるものがあれば、より多くの養育費や財産をもらうことが可能です。これらの証拠は早めに集めておくことをおすすめします。

調停の場ではDVや不貞行為は認められやすいものの、モラハラは単なる夫婦の喧嘩の延長のように思われる場合もあり、認められにくいと言われています。そんなときにも、確固たる証拠があれば調停委員に離婚したい理由について話がしやすいでしょう。

 

こんなものが証拠として認められる!

離婚調停や裁判の際、証拠として認められるものは以下のとおりです。

<浮気・不倫の場合>

・3回以上ラブホテルに出入りしている写真
・最低でも40分以上ラブホテルに滞在している
・5回以上相手宅に出入りしている写真

浮気・不倫が認められるためには、不貞行為すなわち肉体関係があったことが大前提となります。ただし浮気や不倫の現場を一度押さえただけでは夫が不貞をしたとはみなされないため、夫が複数回にわたってある程度まとまった時間相手と過ごしていた証拠をつかむことが重要です。単にメール・LINEのやりとりや通話履歴、デートスポットなどでの相手とのツーショット写真があるだけでは有力な証拠とはならない可能性があります。

<DVの場合>

・医師の診断書
相手から暴力を受けてケガをした時は、自力で治そうと思わずにすぐ医者へ行きましょう。そうすれば病院側で受診した履歴(カルテ)が作られるため、暴力を受けた日時や具体的なケガの状態の記録が残ります。また、医師の診断書はDV被害者が保護命令を申し立てるときにも重要な証拠資料となります。

・警察への相談記録
DVを受けたら、最低でも1回は警察の専用窓口へ相談することが必要です。DV被害者が保護命令を申し立てる際には警察や配偶者暴力相談支援センターに相談し、保護や援助を求めていることが要件となります。実際の調停や裁判では、相談時の状況(相談者の名前、関係者名、相談内容、措置の内容)が記載された相談カードのコピーなどを証拠として提出することが多いです。

<モラハラの場合>

・ICレコーダー
モラハラは言葉による暴力を受けることが多いため、モラハラ夫の言動をICレコーダーで記録しておくのおすすめです。また、心療内科などを受診した時にどんな言葉を浴びせられたのかを医師に話してカルテに記録してもらうのも一つの方法でしょう。

・メール・LINEの内容
モラハラ夫が手紙やメールに「お前は中卒だからバカなんだ」などと人格を否定するような言葉を入れている場合は、この内容が重要な裏付け資料になります。近年はSNS(LINE等)による被害が増加傾向にあります。

そのほか、財産分与や養育費を受けたい場合は、自分の収入を証明する資料(源泉徴収票、給与明細等)や配偶者の収入を証明する資料(確定申告書、源泉徴収票、給与明細等)、戸籍、住民票などが証拠として必要です。

 

証拠はこうやって集める!

浮気・不倫の場合は、自力で証拠を集めようとすると大変です。まず、相手の目をかいくぐって携帯電話やスマートフォン、持ち物などを調べなければならないため、非常に時間も手間もかかります。また、相手の浮気・不倫現場を何回も目の当たりにしなければならないのは苦痛以外の何物でもないでしょう。そのため、プロの探偵などに調査を依頼することをおすすめします。探偵は離婚に強い弁護士と提携しているところも多いため、法的措置を取ることになったときにもスムーズです。

DVやモラハラの証拠集めは、医師の診断書をもらったりメールやLINEのやりとりを保存しておけばよいため、浮気・不倫の場合と比べると比較的やりやすいです。しかし、DVやモラハラを受けたことを調停や裁判の場できちんと立証するためには、離婚に強い弁護士に相談して手続きを委託したほうがよいでしょう。

問題のある夫と別れて新しい人生の再スタートを切るためにも、くれぐれも焦りは禁物です。スムーズな離婚に向けて、まずは確固たる証拠集めからじっくり取り組んでみてはいかがでしょうか。

 

【参考URL】

浮気調査ナビ「浮気の証拠|やり直しでも離婚でも使える3つの証拠と集め方」
< https://uwaki-pro.com/columns/17/ >

弁護士法人デイライト法律事務所「DV・モラハラの証拠の集め方」
< http://www.fukuoka-dvmora.com/112dv >

OSAKAベーシック法律事務所「3分でわかる!離婚の証拠の集め方」
<http://www.o-basic-rikon.net/syouko/>

多治見ききょう法律事務所「離婚調停時の離婚理由の良い説明方法-総論・モラハラ」
< http://tajimi-law.com/rikon/chotei/morahara.html >

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