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離婚は弁護士の間でも一番やっかいな問題と言われています。とりわけ現代の夫婦関係は多種多様で一筋縄ではいかないことも多いです。離婚が成立しても、依頼者の相手方から逆恨みされて危険な目に遭う可能性もあり、弁護士費用は「危険手当」だという弁護士先生もいます。

 

離婚に強い弁護士って本当?

法科大学院ができて弁護士が増加している昨今では、いかに他者と差別化をはかることができるかが弁護士として生き残るための要となっています。

弁護士の世界では、医者のように「◯◯科」などと相談窓口が分かれているわけではありません。弁護士会のガイドラインでも「『◯◯分野専門』とうたうことは、消費者に誤解を与えるため控えるべき」と定められており、専門性を前面に押し出すことはできなくなっています。

しかし、主観的であれ客観的であれ「◯◯に強い」との書き方であれば問題ないとされています。そのため、世の中の弁護士たちは「交通事故に強い」「相続に強い」などと自身の得意分野を掲げてアピールをしているのです。

ただし「離婚に強い」「離婚を扱ってます」とうたっていても、実際に離婚問題に精通しているかどうかは相談や事件の実績を見てみないとわかりません。事務所としては「離婚に強い」としていても、離婚分野を扱った経験が豊富なのは所長だけであとは経験の浅い新人弁護士しかいない…ということも十分ありえます。

最近では離婚したい相手がやっかいな相手であるケースも少なくありません。このようなケースでは弁護士に依頼するより自分で調停委員と交渉をしたほうが早かったケースもあります。本当に離婚に強いかどうかは、担当となった弁護士の実績や登録からの年数などから判断するしかないでしょう。

 

離婚弁護士が言っていることは信じて良い?

「これだけDVを受けていて、医師の診断書もあるのだから絶対離婚できる」「慰謝料は、500万円はカタいだろう」と弁護士から言われて安心していたのに、実際には「裁判でも離婚が成立しなかった!なぜ?」「500万円とれると思っていた慰謝料はたったの30万円。弁護士費用を考えると大赤字」などという声も聞こえます。

このように、弁護士の言うことを鵜呑みにした結果、損害を被る人も少なくありません。多額の弁護士費用を支払うことになる前に、相談をした弁護士が言っていることは本当かどうかよく吟味することが必要です。

離婚成立ありきで物事を進めてしまうと、本来とれるはずの慰謝料や養育費の額が少なくなったり、最悪の場合取り損なったりと、後悔をすることになりかねません。相手と早く別れたいからと言ってあせりは禁物です。

初回の法律相談料は無料になっている弁護士事務所も多いです。自分のケースなら慰謝料がどれだけ取れそうか、裁判や調停で離婚が成立する見込みがあるのか、親権が本当にとれるのか等について、複数の弁護士事務所で話を聞いた上で比較検討してみましょう。

 

離婚弁護士の本音 強い弁護士の選び方

昨今の夫婦の関係は複雑で、「弁護士の仕事の範疇を超えている」と言う弁護士も多くいます。そのような離婚事案に柔軟に対応できるためには、実績や経験が不可欠です。

相手との離婚を考えていて、弁護士をつけようと考えた時には、経験のある弁護士を選ぶことが大原則です。どれくらいの経験があるかは、弁護士登録番号である程度わかります。大抵は弁護士事務所のホームページなどに記載がありますが、記載がない場合は日弁連の弁護士検索で登録番号を調べることができます。

また、これまで離婚に関する調停や裁判でどのような書類を作ってきたか、実際に事務所に相談に行った時に書類を見せてもらうのも良い方法ですね。

弁護士費用を工面できない場合は、法テラス(日本司法支援センター)を頼る方法もあります。法テラスは適切な相談窓口を無料で紹介してくれる上に、弁護士費用を一時的に立て替えて分割返済ができるようにしてくれる便利なところです。法テラスの相談窓口で相談すれば担当弁護士をつけてもらえますが、評判は概して芳しくありません。その理由は、法テラスの相談者は問題が根深く手間がかかるケースが多いのにもかかわらず、法テラスでの弁護士の報酬は安価にならざるを得ないためです。このことが、弁護士先生のモチベーションにも非常に大きく影響しています。そのため、資金に比較的余裕があれば、個別に弁護士事務所に出向いて依頼をするほうが、弁護士に真剣に取り組んでもらえるのでベターです。

離婚には男女の感情の行き違いやもつれがあり、修羅場がつきものです。離婚は夫と妻だけのものではなく、親や子供も少なからず巻き込むことになるため、結婚よりもはるかに難しい問題となります。そのため、離婚事件を扱う弁護士には幅広い法律知識や問題に粘り強く取り組む姿勢が必要です。離婚調停や裁判離婚を検討しているのなら、担当弁護士の実績や信頼性をよく見極めた上で依頼をするようにしましょう。

 

【参考URL】

離婚110番「離婚を弁護士に頼んではいけない?!」
< http://www.rikon110.com/bengoshi.html>

河野真樹「『離婚』に対する弁護士の本音」
< http://kounomaki.blog84.fc2.com/blog-entry-633.html>

弁護士マーケティング研究会「離婚に強い弁護士の誕生秘話」
< http://www.bengoshihiyo.com/>

【法律相談】法テラスを利用したトラブル解決方法「法テラス評判が悪い理由」
< http://www.puertoricofilmsociety.org/>

日本司法支援センター 法テラス「立替金制度の仕組み」
< http://www.houterasu.or.jp/service/hensai/20130205.html#shikumi>

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